11月末頃の晩秋から冬の移行期のことについて、”冬隣(ふゆどなり)の頃”という表現があるようです。
まだ冬ではないけれども、すぐ近くにいるような状態を表していて、晩秋になると木枯らしや霜の気配、日没の早まりなどを通じて冬の到来が感じられ、このような微妙な季節感を捉えているようです。
平安時代からの和歌や俳句にも似た感覚の表現で、例えば、
藤原定家さんの和歌としては、
”秋更けて 冬隣りなり 風寒み 色うつろへる 野辺の草葉に”、
松尾芭蕉さんの俳句としては、
”木枯や 冬隣りなる 夕暮れに”
が残っているようですね。
【広告】アマゾン
コメントを残す